漫画を題材にビジネス・人生のヒントが学べるおすすめの本5冊

 

大人になっても漫画を読んでいると、「まだ卒業できないの？」と言われることがあります。しかし漫画だってエンターテインメント性は他の媒体より強くなっていますが、作者の思想や生きざまが凝縮されています。文学作品に劣るところない主張は、人生の指針にもなります。そこで今回は漫画を題材にしたビジネス・人生のヒントを学べる本を紹介します。すでに漫画を読まなくなった人でも読みやすく、漫画から学ぶことはまだまだあるのだと気づけます。

 

諦めていた夢に再挑戦したくなる

ワンピースの言葉が教えてくれること

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ワンピースは週刊少年ジャンプで連載を続ける、大人気冒険ファンタジーです。その人気により国内の出版記録を次々と塗り替え、著者はギネス世界記録にも認定されました。人気の一つに、魅力的なキャラクターたちの夢を追い求める姿勢の素晴らしさがあります。強大な壁が現れても仲間と協力して乗り越えていく姿は、人生の希望です。そんなワンピースの名言と背景を知れば、作品を知らなくても諦めかけていた夢へのチャレンジ精神が復活します。

この本では、ワンピースの中から名言を「夢をかなえる」「仲間をつくる」「強くなる」「苦しい時を乗り越える」「自分らしく生きる」の5つのチャプター60の項目に分類し、名言の背景と託された思いを解説しています。「自分の限界を超えたい」や「何もかもが嫌になってしまった」など、自分の置かれている状況に合わせてページを開けば、問題解決に向けた気力が湧いてきます。漫画の中であろうと直面する問題は、現実の問題と本質は変わらないことがわかるでしょう。

読了後は、漫画をただの娯楽として読んでいた今までとは考えが一変します。言葉の一つ一つでも背景と共に現実に置き換えると、生き方の参考になります。ワンピースからは夢を実現するための道筋を学ぶことが出来るでしょう。

 

懐かしの作品で論語を理解

スラムダンク論語

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論語はビジネスにとって大事なことが詰まっているから勧められたけれど、いざ読んで見ると難しくどうやって活用すればいいのか悩んでしまいます。そこで論語の解釈に昔読んだことのある漫画を活用すれば、すんなりと意味を飲み込めます。2500年前の状況はいくら言葉で説明されてもイメージしにくいですが、好きだった作品からの引用ならリアルなイメージができるでしょう。

この本ではスラムダンクのデラックス版（全24巻）を参考に、各キャラクターの名言と論語の言葉を対比して解説をしています。「最後まであきらめない」、「のびのびと生きる」、「油断することなく励む」など、状況に合わせて論語の言葉を理解できます。何度も読んだことのある場面が論語の言葉と共鳴し、理解を諦めていた論語に再びチャレンジしたくなります。好きだったキャラクターから読めば思い入れが強くなり、論語の言葉は頭に記憶されます。

一度古典作品を漫画で対比する手法を知ると、新たに古典作品に挑戦するとき理解度が格段に上がります。子どものころは読んでいて怒られていた漫画も読み方を深めれば、世界的な名著を読むのと変わらない経験を得ることがわかります。

 

状況は特殊でも心理は一緒

カイジ逆転の心理学

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カイジは怠惰な日々を過ごす主人公が、多額の負債を抱えたことをきっかけに、ギャンブルで状況を逆転していくストーリーです。ギャンブルで勝負している場面は、真面目に働いている人には縁のない特殊な状況ですが、勝負に勝つための心構えや駆け引きの手法は、仕事のあらゆる場面で必要なものです。

この本ではカイジの置かれた状況を心理学で分析して、どのように仕事に生かせるかを解説しています。「先手を取って波に乗る」「敵の口車に乗らない」「言質をとって退路を防ぐ」など、どれも成功するために身につけておきたい処世術です。一見ダメな主人公が勝負に勝てている理由がわかります。カイジを読んだことがある人なら、本文と違う解釈をする人がいるかもしれないけれど、細かい解釈は抜きにして考えることの重要性を著者は優先しています。

ギャンブルでなくても生きていれば修羅場に出くわすことがあります。滅多にない場面だからこそ慌てず対応するために漫画が参考になるのです。失敗が続き落ち込んでいるときに読めば、逆転するための一歩を踏み出すことができるようになるでしょう。

大人になった今だからわかる言葉の重み

ドラことば 心に響くドラえもん名言集

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ドラえもんは誰もが知る藤子・Ｆ・不二雄による名作です。子どものころは楽しく読んでいた作品だけど、大人になって読み返せば、何気ないシーンなのに心を打つセリフが随所にあります。今から全巻揃えて読み直す時間はないので、名言集から作品の教訓を読み取ってみましょう。作品が発表されてから月日は経っても衰えることのない人気の秘密は、ここなのだと発見できます。

この本はドラえもんの専門誌「ぼく、ドラえもん。」の人気コーナーを書籍化したものです。厳選されたセリフは大人になった今だからこそ響きます。「失敗してもいいさ！あたたかい目で見守ってやろう！」「気にかけられるって、うれしいねぇ」、「このふたりのためだけでも、ぼくはがんばろうと思うよ。」など、苦労してきた人ほど思わず泣けてしまいます。各章には当時の裏話もあり、一気に最後まで読めてしまえるでしょう。

通常漫画のセリフは単体だけ抜きだしても意味が通じないものがほとんどです。しかしここで紹介されているセリフは、抜きだしたコマだけで成立しています。おかげで作者が意図していなかった状況でも、セリフが心の助けとなってくれるのです。気になるセリフがある巻だけでも今の視点で読めば、新しい発見もあるでしょう.

 

ビジネスシーンに直結する名言集

ビジネスパートナーと最強の人間関係がつくれる島耕作の名言集

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島耕作シリーズは団塊世代のサラリーマンに大ヒットした、平社員から出世を繰り返し会長職まで上り詰めるサクセスストリーです。作品発表当時の時事問題を取り入れ、生々しい大企業の実態が描かれています。立ちふさがる苦難は全て乗り切ってしまいますが、その過程に語られる信念はビジネスマンが持っておくべきものがあります。運やセンスも含めて名言からビジネスの成功に必要なものが見えてきます。

この本では既刊の島耕作シリーズから、ビジネスで直結して使える名言をシーンごとに紹介しています。「上手につきあう」「それでも前を向く」「自分を持つ」「変化を恐れない」「基本をおろそかにしない」「自分を過信しない」「組織を意識する」の各章は、新入社員の時から出世してもブラッシュアップしたい項目です。自分に合った仕事哲学を見つけることができれば、仕事への集中力は高まり出世に繋がるでしょう。

時代が変わり、人が変わっても、仕事から理不尽な状況がなくなることはありません。解決策の思案とともに名言でモチベーションを高め状況を乗り切りましょう。今の苦労は将来どこかで生きてきます。ハッキリとした仕事哲学が持てれば、どんな状況でも安易な選択だけはしないようになれます。