介護の現場では、肉体的にも精神的にも疲れが溜まります。肉体的な疲れは休みが取れれば回復しますが、精神的な疲れはすぐには回復しません。施設利用者やその家族との関係、仕事仲間との人間関係など対人関係の悩みのタネは尽きません。今回はそんな対人関係の悩みを解決するおススメの本を5冊紹介します
分類して賢く対応
図解 職場の嫌いな人の取り扱い方法
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職場のみんなと仲がいいと言うのは理想で、一人や二人は嫌な人がいます。毎日顔を合わせるのだから無視するわけにもいかず、話せばストレスも溜まってしまいます。嫌ってばかりでは自分の体調を崩してしまうので、扱い方を学びましょう
本書ではまずは自分を分析し、どんなタイプなのかを知ることから始めます。それから相手の性質を分類し、自分とどんなところが合わないのかを観察します。相手がどのパターンか分かれば後は簡単。1つのパターンで4つの具体的な対処法を紹介していて、対処のポイントをおさえれば無駄にストレスをためることもなくなります。
相手を変えようとせず自分が変われば、いらない苦労から解放されます。無茶な要求をしてくる上司や、まともに動かい部下でもうまく扱っていきましょう。
理由を考えて理解してあげる
プライドが高くて迷惑な人
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この世の中は、プライドばかり高い人で満ち溢れています。もちろん、その人のキャリアや経験があってこそ生まれたプライドであるため、一概にプライドが高い事「悪い」とは言えません。しかし、そのプライドを傷つけられたくないがために、他人に実害を及ぼす人も中にはいます。
この本は、そういった人々にはどんな特徴があるのか、どう向き合っていけばいいのかが、事例を織り交ぜながら書かれています。例えば「自分よりできる部下に我慢がならない女上司」がいても、すぐに反発せずそういう人が一体何を考えているのか、どういう経緯でそうなってしまったのかを知れば、対処の仕方も見えてきます。
自分自身のチェックにも使え、反省すると同時に、職位が同じである先輩社員や上司とどう付き合っていけばいいのかが分かります。身の回りにプライドが高くて迷惑な人は必ずいます。そういった人たちに振り回されないためにも、一度読んでみましょう。
隙の無い仕事でクレーム激減
介護福祉スタッフのマナー基本テキスト
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どんなに誠実に仕事をしていても、クレームが無くなることはありません。施設利用者からだけでなく、その家族からもクレームは来るので、対応に苦慮します。相手からの理不尽なクレームもありますが、自分が原因にならないように、仕事の基本を学んでおきましょう。
テーマごとに見開きで事例が紹介されていて、初めから読まなくても自分の気になる案件だけ見ることができます。仕事の基本やクレームの対応だけでなく、仕事を続けるための意識作りやマナー解説もあるので、現場のマニュアルとして使えます。
発売が2006年と古い本ではあるけれど、基本の対応は今でも変わりません。自分が指導の立場なら、部下にも徹底させましょう。クレームの原因で自分達に非がなければ厳格な対応も取りやすく、精神的負担も軽いです。
伝え方で効果も変わる
介護リーダーが困ったときに読む本
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長く現場で働いていると、役職を持ち指導する立場になります。そうすると現場や会社で、今までにない困りごとが発生します。特に部下に思った通りに仕事をしてもらうには教育が必要です。教える内容も重要ですが、教え方を変えるだけ効果も違ってきます。
この本では、「役割」、「指示・指導」、「スタッフの教育」、「情報共有」、「問題解決力」、「リーダーシップ」の6つの項目を学び、一つずつ部下を指導すれば仕事も円滑に回ります。原因と特定してから対処法を説明してくれているので、部下に教えるときも論理立てて説明できます。
教育はすぐに目が出るものではないけれど、やらなければ問題はいつまでも解決しません。部下が自ら動いてくれる人になれば手間が減り、自分の仕事の質を上げることもできます。
信頼は毎日の声掛けから
早引き介護の声かけ&コミュニケーション
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介護職員は他の職と違って、暮らしの中でプライベートな部分に深く関わってきます。入浴や排泄などの補助もするので、日頃の信頼関係が重要になってきます。信頼を得るためにはコミュニケーションが必要です。どんな時にどんな声掛けをすれば施設利用者が喜んでくれるのかを考えましょう。
この本では、朝起きてから夜寝るまでの場面ごとに声掛けの事例を紹介しています。入浴の場面一つとっても、「浴室への誘導」や「衣服を脱いでくれないとき」、「浴槽から出ないとき」など具体的です。慣れない内は、作業を行う前に軽くその場面を見直してみましょう。当たり前と思っていることでも、慣れていないと声に出せません。
声掛けの事例は介護を受ける側にならないと気づきにくいことが満載です。ポケットサイズなので、慣れるまで手元に置いておきましょう。信頼を築くのに年齢や個性、認知症であるなどは関係ありません。コミュニケーションが信頼を得るための第一歩です。