どんなに素晴らしいアイデアを持っていても、一人で実行していては成果が限られてきます。大きな成果を得るためには、相手にアイデアの良さを伝えなければなりません。その時に必要不可欠なものが資料です。出来の良い資料は忙しい相手にも短時間で要点が伝わり、時間をかけて話す手間を省いてくれます。また資料は提案以外にも交渉、報告などビジネスのあらゆる場面で活躍します。早い段階で資料作成のスキルを身につけておけば、同僚から一歩抜き出ることもできます。今回紹介する本を手本に、次に作る資料から手を加えてみましょう。
アイデアを記憶に焼きつける
アイデアのちから
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あなたが人から話を聞いたとき、一体どれだけ内容が記憶に残っていますか?よっぽどインパクトのある話でない限り、数日後にはほとんど忘れてしまいます。では具体的に何をすれば記憶に残すことができるのか?この本ではそんな単純だけど本質的な問題に具体的な解答を示してくれます。
守るべき原則は6つで、「単純明快である」、「意外性がある」、「具体的である」、「信頼性がある」、「感情に訴える」「物語性」です。本文ではこの原則を1つ1つ解説し、例文とともに記憶に残る資料の作り方を学べます。前書きで語られる2つの文例を読むだけで、いかに悪い文が記憶に残らないのかがわかります。
記憶の残る資料は、ケネディ大統領の演説やソニーのポケットラジオの成功秘話のように、社会に大きな影響を及ぼすこともあります。あなたが今温めているアイデアもそれだけの力を秘めているかもしれません。記憶に残る資料を作成して、協力者を探してみましょう。
生まれたアイデアをすぐ形にする
知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100
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どんなにすぐれたアイデアも、いつまでも頭の中て温め続けていたのでは、他の誰かに先を越されてしまいます。思いついたらすぐ形にして発表をしないと成功をつかむことは難しいです。そうは言っても毎日の業務に追われ、時間のかかる資料作成まで手がつかないのが実状です。そこでこの本では、資料作成のスピードをアップさせてくれるフレームワークを100個紹介しています。短時間で作れるようになれば、資料作成の時間の捻出もできます。
コンセプトを決めるための「MECE」「仮説思考」、カイゼンや時間管理に使える「PDCA」「バリューチューン」、数字を分析するための各チャート作りなど、資料作成の段階ごとに有用なフレームワークがあります。1つの事例だけで本が1冊ありそうなものを、一気に把握することができます。
いきなり全部を試していくのは無理があるので、いまあなたが資料作成で一番時間がかかっている分野から、フレームワークを1つ導入してみましょう。1つだけでは劇的に時間が変わらないかもしれないけれど、10個導入するころには時間の短縮を実感できるでしょう。
プロから学ぶ編集の基本
はじめての編集
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普段何気なく読んでいる本とあなたが作った資料は、どちらが読みやすいと思いますか?ほとんどの人が本の方が読みやすいと感じます。自分があまり興味のない分野でも、本ならすんなり読めてそれなりの知識を得ることができます。この二つのものの違いは編集の力によるところがあります。編集のやり方次第で、内容は変えなくても伝わるものに変えることができます。
この本では古代の壁画からIKEAの取説まで、編集の力がどのように働いているのかを、豊富な事例とともに解説しています。「企画を感じさせない企画の作り方」、「ターゲットを想定したイメージづくり」「印象を変えるためにデザインやフォントの変更」など、一つの本が出来上がるまでにどんな過程があるのかが良くわかります。
読み飛ばされるのが前提で作られている雑誌には、細部まで読者を引き付ける工夫が編集によって施されています。今作っている資料も読んでくれるのが当たり前と思わず、読み飛ばされて当たり前と考えて作れば、一文字でも疎かにすることはできなくなるでしょう。
1行だけでも感情は揺さぶられる
人を操る禁断の文章術
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広告やポスターを見て衝動買いをしたくなることがあるように、短い文書でも人の意識が変わることがあります。資料も広告やポスターと一緒で、長々と書かなくても読む相手に合った文章であれば、引き込まれ内容の理解もしてくれます。資料は自分がわかりやすいものではなく、相手に伝わるものに仕上げなければ意味ががありません。
この本は各方面で活躍するメンタリストDaiGoによる、心理的特性を生かした読み手を操る文章を書くためのテクニック集です。基本は「読み手の見たい現実をみせてあげる」ことで、相手の気持ちを先回りした、想像力を刺激する書き方です。セールスやプレゼン、依頼などシーンごとに文章の例を紹介しています。
資料を作成するときに形にこだわり、見栄えのよい文章でそつなく収まっているのでは、読み手にこちらの意図は伝わってくれません。自分の熱い思いを込めながらも相手を思って文書を書けば、短い文章でも読み手の心に刺さってくれます。
一目でわかる図の力
外資系コンサルタントの図解の技術
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本を読むときにマンガと小説どちらが読みやすいですか?同じ内容のものなら、マンガの方が直感で素早く内容を理解できます。これは資料作成にも言えることで、ビッシリと文字で埋め尽くされた資料より、適度に図が挿入された資料の方が読みやすいです。では具体的にどうゆうところに気をつければわかりやすい図を作ることができるのか。
この本では、7つのテンプレートと6つの仕上げのテクニックで、誰でもわかりやすい図が描けるように指南してくれます。図を描くときのハードルになっている、「パソコンが使いこなせない」や「センスのある絵が描けない」などの誤解を冒頭で払拭してくれるので、スキルがなくても安心です。
図は些細なものでも思考の手助けになり、文章で書くより伝わりやすいです。苦手意識を持たずにまずは実践してみましょう。上司に見向きもされなかった資料も図を駆使すれば、まずは1回読んでもらえるようになります。