TOEICだけでは不十分。現場で使える英語が学べるおすすめの本5冊

 

グローバル化や仕事のスタイルの変化により、ビジネスの場面で英語の必要性がますます高まっています。TOEICはコミュニケーション重視で世界基準になっていて、英語力を身につけるために真っ先に思いつく勉強です。確かにただ会話をするだけならTOEICだけで十分ですが、ビジネスの場で英語を使う場合はプラスアルファのスキルがいります。それは場面に合った言い回しや慣用表現、業界用語などで、使いこなせなければビジネスチャンスがつかめません。そこで今回は、TOEICだけでは学べない英語表現がわかる本を紹介します。自分が一番必要な場面を想定しながら表現の幅を広げましょう。

 

英語はあくまでビジネスツール

ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。

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ビジネスにおいて英語の習得が迫られたとき、世界基準のテストだからとTOEICで高得点を目指してしまいがちですが、本来の目的はビジネスシーンで相手に通じる英語が話せるようになることです。可能な限り早く会話ができるようになることこそが求められています。そこで重要になるのが勉強法です。勉強のやり方次第で学習効率は何倍も速くなり、他の人と差をつけることができます。

この本には、手抜きをしてでも伝わる英語を話せるようになるためのコツが書かれています。著者の練習法は「発音の基礎」「物まねという筋トレ」「英語以外の知識」「道具の活用」「優先順位を明確にした暗記」の5つです。この中でも暗記の項目は「業界専門用語の名詞を優先する」というわかりやすい指針です。紹介されているツールもスマホを持っている人なら今すぐ試すことができるものばかりです。

トコトン無駄を削ぎ落した勉強法なので、英語の知識がゼロから急ぎで修得するのにはうってつけです。まずはこの本のやり方で仕事をまわせるようになってから足りないところを埋めていけば、ビジネスチャンスをふいにすることもなくなるでしょう。

 

トレンドを意識した実践英語

実践ビジネス英語 ニューヨークシリーズ ベストセレクション

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言葉は常に変化し、新しい言葉も次々と生まれてきます。日本語でさえトレンドの言葉は意識していないとわからなくなるのだから、英語なら猶更気を配っていないと話について行けなくなります。コミュニケーションで信頼を勝ち取るには、何気ない会話がキーになります。いつまでも古いネタしか持っていなかったなら、会話は弾まず飽きられてしまいます。

この本はNHKラジオの長寿番組「実践ビジネス英語」から、好評だった2014年~2015年に放送された梅村聖四シリーズから厳選した20本を収録しています。CD2枚組で英語知識ゼロからでも勉強を始めることができます。「Farm-to-Table Living（地産地消生活）」「A Collaborative Lifestyle（コラボ的生活様式）」などのトピックを扱ったり、「ripple effect（波及効果）」「customer audit（顧客調査）」など使える表現が盛り込まれたりしています。

このシリーズは学習用としてだけでなく、ストーリにも魅力があるので、何度聞いても飽きることはありません。またラジオ講座20回分がCDもついて2000円なので、毎月出版されているNHKラジオのテキスト（1冊450円）を買うよりお得です。唯一の欠点があるとすれば、本文の解説がテキストほど詳しくないことだけです。

 

些細なミスをなくして信頼を勝ち取る

ビジネス英語ライティング・ルールズ

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日本で仕事をしている場合、英語を使う機会は対面で話す時より、メールなど文章でのやり取りの方が多い人もいます。日常業務のやり取りに正式な書類の作成など、場面ごとに求められるフォーマットは異なり、些細な表現ミスが積み重なると信頼を失ってしまいます。フォーマットに則り相手に配慮した文章を書くことができれば、取引も円滑に進めることができます。

この本では類義語の使い分けやコロンなど記号の使い方、文法上はあっているが使ってはいけない表現など、日本人が陥りやすい英語表現のミスを正してくれます。間違いと正解を並べて、なぜその表現が間違っているのかを解説しているからわかりやすいです。新書サイズで持ち運びしやすく、英文を書くときに迷ったらいつでもチェックができます。

英文をいきなり全て完璧にするのは難しいから、まずは第1章の「ライティングに対する心構え」を意識するだけでも、改善点が見えてきます。正しいフォーマットは一度覚えてしまえば変わることはめったにないです。英文を書く機会が増えてきたら、真っ先に読んで正しい英文を身につけておきましょう。

 

シーンをイメージして表現を学習

日常まるごと英語表現ハンドブック

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いくら単語や表現を暗記していても、使い慣れていない言葉は必要なシーンでとっさに出てきません。何度も間違いを繰り返していると自信をなくし、ますます会話がうまくいかなくなります。そうならないために押さえておきたいのが、日常シーンで使える典型的な言い回しです。自分の生活にそのまま当てはめられるシーンからの学習は、関連用語も次々と覚えることができます。

この本では日常の生活シーンを10のパート、38の場面に分けて、シーンごとに求められる英語表現を学ぶことができます。取り急ぎ必要になるビジネスのシーンでは「オフィスに入ってから退社まで」「会議と発表」「職場での電話」など、毎日直面するシーンばかりなので、練習しておけばすぐに活用できます。英語の表現でも「CU=see you  じゃあね」「w8=wait 待ってて」など、普通の辞書では見られないものが覚えられます。

600ページ以上の分厚い本だから、辞書として活用し自宅でいるときに必要なシーンから覚えるのが良いです。シーンに合わせた適切な表現ができるようになれば、会話に自信がもてもっと自分から話したくなります。

 

ちょっとした心遣いで会話の質アップ

英語のお手本そのままマネしたい「敬語」集

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日本語を話す時でも仕事を円滑に進めるために重要になるのが、相手やTPOをわきまえた発現です。同じ内容を伝えるのでも、言い回し一つで相手の態度は180度変わることがあります。英語が不慣れなうちはそこまで配慮できませんが、慣れてきた人は細部までこだわらないとビジネスで生き残っていけません。英語でも敬語の表現を学んで、一流のビジネスマンを目指しましょう。

この本では著者がゴールドマン・サックスで学んだ、礼儀正しい英語の使い方が学べます。典型文として「Would you let us know your availability?（参加の可否をお聞かせいただけますか？）」や「I understand that （~と承知しております）」など、日本語でも当たり前に使うべき表現を紹介しています。単語の言い換えでも「助ける　help→assist」「結果　result→consequence」など、使いこなせばいかにもビジネスマンらしい英語になってくれます。

ビジネスとして英語を使い続けるなら、意味が通じるだけの英語から一歩先に進んでみましょう。そのままマネをすることができる文例が掲載されているから、一つひとつ試して相手の反応を見れば、表現の大切さがよくわかります。