飲食業の起業のやり方がわかるおすすめの本5冊

 

飲食業界で働く人にとって、自分のお店を持つことは大きな目標の一つです。毎日の仕事で接客に不安はなく、料理の味にも自身があるなら、独立開業を目指したくなります。しかし現実は厳しく、起業してから2年以内に50％が廃業を余儀なくされています。フランチャイズの加盟店として開業するなら、マージンは取られるけれど手厚い保護やブランド力を活用できますが、独力でやろうとすれば経営者としての視点がいきなり必要になってきます。そこで今回は、飲食業で起業するための具体的な方法がわかる本を紹介します。事前に勉強して、現実的なプランを立てられるようになりましょう。

 

飲食店開業の基本の「き」

飲食店完全バイブル 増補版

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飲食業で働いている人なら、お店の通常営業を回すためのノウハウは持っているかもしれないけれど、お店を開業するには何から始めていいのかわかりません。今働いているお店のオープニングスタッフとして入社した人でも、入社以前に行われていたことは知る機会がないから、自分で学ぶ必要があります。

この本では、飲食店経営コンサルタントの著者による独立開業の基本原則を学ぶことができます。具体的な数字を基にした損益計画書の作成や物件選びに店舗内装作り、開業してからの維持管理、新規店舗の開業方法まで、お店を続ける限り何度でも読み直したくなります。付録のCD-ROMには、業務ですぐに使える日報やスケジュール表などが収録され、準備の手間を大幅に節約してくれるでしょう。

どの飲食業でも開業のプロセスは大きく変わることはないです。最初は難しいと感じるかもしれませんが、2度3度読むごとに自分の計画が現実的なものになっていきます。原理原則を守れば、売り上げの数字はすぐに上がらなくても、長く経営を続けることができるでしょう。

 

実在店舗から見るるこだわりのカフェ運営

はじめてのカフェオープンbook

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飲食店の中でもカフェは、一般企業に勤めている人でも開業を夢見るほど人気があります。しかし個性的で居心地がよくのんびりとしたカフェは、お客の視点から見れば理想かもしれませんが、経営者として見ると維持するためには常に努力が必要です。空想を実現するために、実際にカフェで成功をしている人の起業話を知ることは、マニュアルだけではわからないチェックポイントをあぶりだすことができます。

この本ではカフェの開業マニュアルに加え、11軒のカフェ経営の成功例を、カラーで1軒4ページも使って詳細に解説しています。それぞれのお店の開業資金明細を比較すれば、自分の理想のお店に必要な準備資金を試算できるでしょう。カフェ向けの物件選びのポイントや内装デザインの物集めは、事前に知っておかなかったらお店の開業前から成功確率が大きく下がります。カフェ開業を思い立った時に最初に読んでおけば、カフェの内側がわかり計画立案の方針を決めやすいです。

開業後の突っ込んだ話はあまり書かれていませんが、読めば空想の域だったカフェ開業が、現実に実現可能な域までハードルが下がります。具体的な数字が見えてくれば、独立に向けた準備にも力が入るでしょう。

 

コンセプト設定が成功の鍵

小さな「パン屋さん」のはじめ方

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パンは趣味で手軽に作れるほど身近な存在で、店舗を出すときは小規模からスタート出来るから、飲食業の起業で思い浮かびやすいものの一つです。しかしいざ起業しようとすると、扱う商品の違いで必要な手続きが変わったり、開業に必要な設備投資が高額だったりと、お客としてお店を利用していた時では気づけなかったことでつまずきます。他店舗との差別化を図るためのアイデアも煮詰めておかないといけないから、基本の手順は事前に学んで、売り上げアップにつながる仕事に力をいれられるようになりましょう。

この本ではパン屋の基本的な開業手順と、全国の繁盛店の経営エピソードを知ることができます。本文の半分を費やした10店舗の詳細な紹介は、自分が作りたいコンセプトの想像が膨らみます。開業ストーリーは、まだ開業資金が無い段階からでも将来を見通せて助かります。とあるパン屋の「つくりたいパンと愛されるパンの両立を目指す」という考えは、店舗経営を続ける上で重要な考えです。独りよがりになってしまいそうな経営の戒めになってくれます。

開業前に読んでおけば、パン屋は美味しいパンさえ焼いていればお客が来てくれるという思い込みを変えてくれます。この本を参考に近所のパン屋を巡り、経営者の視点でお店の内装や商品を見れば、どんなコンセプトで経営をしているかがわかります。小さなお店でもやるべきことはいくらでもあることに気づけるでしょう。

 

継続には仲間の協力が不可欠

小さな人気店をつくる！移動販売のはじめ方

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飲食店の開業というと、テナントを借りて出店しなければならないと思ってしまいます。テナントを借りれば毎月の家賃がかさみ、たとえ無理して一人でお店をまわしていても客足が少なければすぐに追い詰められます。そこで継続費用を抑えられ、一人でもお店をまわしやすい移動販売は、少ない資金で起業をしやすいです。他の飲食業と違い成功するには同業者との協力も必要で、知識なしで初めてしまうと周りにも迷惑をかけてしまいます。

この本では開業マニュアルに加え、業界全体の解説にも力を入れています。移動販売の出店スタイルは「イベント出店」や「通常出店」、「毎日出店型」「週1出店型」など細かく分類できて、成功するための手法は一通りではないことがわかるでしょう。移動販売の要であるキッチンカーの製作ポイントや出店場所の獲得方法は、他の飲食業起業にはない見どころになっています。また出店場所を荒らさず育てるという考えは、長く業界で仕事をしている著者だから気づけることです。

移動販売の起業は一人でできても、継続には仲間の協力が必要な飲食業です。いきなり会社を退職してチャレンジするより、週末起業で仲間を見つけながら初めて行けば、大きな失敗をしなくなります。この本を読んでコンセプト作りから始めてみましょう。

 

資金ゼロからでも起業は可能

サバへの愛を語り3685万円を集めた話

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これまでの起業では、開業のための資金準備に数年かかるのがザラでした。しかしクラウドファンディングの登場により、この問題が解決できるようになりました。扱う商品にこだわるのは当然として、自社のPRやマーケティングに力を入れた戦略は、これから起業を目指す人にとって有益です。まだ歴史の浅い手法だから、挑戦は早いほど周囲からの注目も集めやすいでしょう。

この本では、クラウドファンディングで資金調達をして起業を成功させた著者の、実際に行ったノウハウを学ぶことができます。成功するまでに多くの失敗をしてはいますが、注目を集める場所への出店や、音楽を流して配達をするなどのPR方法で売り上げを伸ばしています。商材を1本に絞り自分自身にも特徴を持たせるやり方は、情報をお客自身が集める現代で、その他の店に埋もれてしまわないために推奨しています。

主要検索サイトで見つけられなければ無いともして扱われてしまう現代で、注目を集めなければ勝負の場に立つことさえかないません。自分の起業したい業態の本と合わせてこの本を読めば、短期間で開業までこじつけられ、勢いのあるスタートを切れるようになるでしょう。