現在40、50代で働き盛りの人は、両親は高齢者の人が多く、介護が負担になることがあります。兄弟などが多く、みんなで介護を分担できれば負担も軽くなり耐えられますが、兄弟がいても遠方に住んでいて世話ができるのが自分一人だったり、子供は自分だけだったりと負担が集中すれば仕事を続けるのも難しくなります。一度離職してしまえば再就職は難しく、人生設計も上手くいかなくなります。今回はそんな介護離職しないためのおススメの本を紹介します。
早めの準備で慌てない
人生を狂わせずに親の「老い」とつき合う
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親が元気なうちはいいですが、いざ介護が必要になったとき慌てて対応しようとしても、遠方に住んでいたり、入居できる介護施設がなかったりしてどうにもなりません。事前に必要な知識を身につけ、準備をしておかないと生活もままなりません。
発売が2012年と少し古いですが、この本では高齢者が増加した社会ではどんなことが起こるのかを紹介しています。後半の章に書かれている「高齢者の医者選び」、「賢い介護保険の使い方」、「介護資源の知識と使い方」の基本的な知識はこれからも役立つものです。
保険や介護に関する補助制度は今後も増えていきます。基本を押さえその都度知識をアップデートしていけば、介護による負担を最小限にすることができます。今後自分の子どもに同様の負担がかかるのを防ぐためにも、準備が大事です。
使えるものはなんでも利用
70歳すぎた親をささえる72の方法
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両親が年老いたとき、自分がいつでもすぐに世話ができるとは限りません。結婚して両親と一緒に住んでいれば家族で対応できますが、核家族化が進んでいる現代では離れて暮らしていることの方が多いです。いつ介護が必要になるかもわからないので、離れていても利用できる介護サービスを知っていれば安心できます。
この本では別居介護を前提に、具体的にどんなサービスで親の介護ができるかを紹介しています。日常生活を補助する「外出支援サービス」や「食事宅配サービス」、緊急時をサポートする「緊急通報システム」や「現場確認サービス」などがあります。金銭的な補助制度の紹介もあり、介護貧乏の心配も解消できます。
介護には心の不安が付きまといます。紹介されている72の方法を一つずつ実践してみれば、今の暮らしを壊さずに介護を続けることもできます。利用できるものは全て利用していきましょう。
介護は時間との勝負
親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと
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あなたは親が突然入院することになったとき、何をすればいいか把握していますか?入院して完治すればいいですが、高齢だとそのまま介護が必要になってきます。行き当たりばったりで決めていると、医療費や介護費で貯蓄もあっという間になくなってしまいます。介護は長期的な視野をもって対応しないといけません。
この本では、入院や退院後の介護などの対応を短期、中期、長期的戦略としてなにをすればいいのかを解説しています。本文の構成が見開きで、解説文と図での説明がセットになり、必要なことを理解しやすいです。
介護の補助制度などは自分から申告しないを受けられないものばかりです。両親や自分の状況からどんな補助を受けられるかを慌てずに検討しましょう。分からないことは放置せず、専門家に相談して納得できる決断が必要です。既に介護をしている人でもできることはあります。
生々しいがこれが現実
マンガおひとりさまの遠距離介護けもの道
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両親が現在住んでいる家から通える距離に住んでいるから、介護が必要になっても通いで何とかなると安易に考えてはいませんか?介護は実際に体験してみないとわからないことが沢山あります。両親とのかかわりがより密接になり、普段は気にしていなかったことも気になりだします。想像だけでない生の声を知っておく必要があります。
この本ではマンガ家をしている著者が実際に体験した、遠距離介護の苦労がよくわかります。著者は母親とうまく距離感を保ち、自分の今の生活もなんとか維持しています。介護される側の要求をすべて飲むのではなく、できなことはきっぱりと断って行かないと破たんしていたでしょう。
実際に介護をしている人から見ると当たり前に思えることでも、やっていなければ想像も出来ないことばかりです。対処法だけでなくケース別に介護の生の声を知っていれば、自分にとってのベストの選択をさがすこともできます。
共に不幸にならないために
老いた親とは離れなさい
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長期に介護をしていると、介護をしている側が疲労や貧困などで精神を病み、両親家族ともに不幸になる場合があります。自分の人生を犠牲にして両親の介護に費やすことに納得できないなら、老親を切り捨てるという選択肢も考慮しなければなりません。
この本では、介護で共倒れになる前に老親を介護施設に入れることを進めています。公的機関や福祉サービスなどを使って、自分は介護から離れたほうが幸せになれるとしています。具体的な準備や方法を解説し、最終的には自分も年をとる前に子どもから自立することが目標です。
老親を切り捨てるというのは極論かもしれないけれど、選択肢のひとつとして考えておくべきことです。介護離職をして両親の年金で生活をしていると、亡くなった後の生活が悲惨なものになってしまいます。